車はけっこう走っていて、思い切り水しぶきをかけられながら、
そんな国道1号をひたすら歩いていく。
途中、歩道が整備されておらず迂回しないといけない場所なども。
雨もだんだん強くなってきて、山の上のほうは白い霞。
先のほうが見えない中、まあ一歩ずつ歩いていけば、必ずゴールにたどりつくものさと、あまり先は考えないようにして歩き続けた。
そして見えてきた箱根湯本。
箱根に遊びに来るたびに通ったなじみある場所だ。
箱根湯本の手前で道は大きくふたつにわかれる。
ひとつは強羅・大涌谷に向かう国道1号と、芦ノ湖に向かう旧街道。
東海道は旧街道をがルートなんだけど、自分がうっかり場所を勘違いして、方向違いの箱根小涌園の安いホテルを予約してしまってて、そこ宛に荷物を送ってしまっていた。
また、おそらくこんな雨の中誰も歩いていないだろう旧街道で、濡れた石畳や急坂をひとり歩いていくのは危ない気がしたからだ。
旧街道には「割石坂」「甘酒茶屋」「箱根旧街道資料館」などみどころもいっぱいあるんだけど、雨の中(しかも台風直前で余裕がないとき)では満喫もできない気がするので、ここは次回の楽しみにとっておこうと思う。天気いいときに♪
しばらく来ていないうちに、きれいに改装されて立派になっていた箱根湯本駅。
たしかもっとも西にあるルノアールは改装で休業中だった。
その隣にある観光案内所にたちよって地図をもらう。
びっしょりのレインスーツでハイキング用のマップをくださいという自分に係りの人はちょっと驚いていた。地図を見ると、小涌谷にいたる道は、このまま国道1号沿いにいくか、ハイキングコースかしかない。
聞いてみると、国道1号には歩道がなく、
ハイキングコースは山の中を歩くので、雨でかなり足場が悪くなっているという。
「箱根登山鉄道かバスで行ってください」
それに乗れれば悩みはしないんだけどなあ。
結局、歩道がない国道を歩くのは危ないし、車にも迷惑と承知しつつ、国道1号線を慎重に歩いていくことに決めた。