大掛かりな工事が進行中だったのと、時間的にも早かったので素通りだったんだけど、ここに立ち並ぶ木の柱を眺めながら歩いていたら、思い出がふつふつとよみがえってきた。
それは、道の左側に設置された、宿場名がひとつずつ書かれた木の柱。
五十三次に日本橋、三条大橋を加えた55本。
日本橋。
地下鉄駅からあがっていったら、品川まで一緒に歩いてくれた瀬川さんが、橋にとまっていた鳩を撮影していたよなあ。そしてみゅーたろーさんもやってきて・・・。
保土ヶ谷。
子供の頃よく遊びに来ていたところ。祖父や祖母との思い出。夏休みのセミ取り。記憶から完全消去されていたと思っていたのに、その時の空気のにおいまでよみがえってきた。
箱根。
歩道もない雨降る国道。大型台風が迫ってきている日。びしょぬれになりながら、緊張しまくって必死に歩いていたっけ。Twitterの友人達のレスがうれしかった。
とくに、友人が来てくれて一緒に歩いたところは、すごく鮮明な思い出としてよみがえってくる。
わずか数週間で、こんなにも思い出ぎっしりになったことはない。
これまで一ヶ月近い旅行は何度かしたことがあるけど、大半は後で思い出そうとしても、霞がかっている。
毎日一定方向に移動し、特徴ある宿場町を毎日いくつも渡り歩くというのは、やはり普通の旅行とは違うんだなと思った。
そう、あれに似ている。
銀貨鉄道999の、個性的な星を次々訪れてゆく旅。
京都に着いたら、その後は新幹線でひゅんと東京に舞い戻ることになるんだけど、新幹線の車内で、各宿場の思い出をだーっと書き留めておこうと思った。